昨年7月のこの紙面で野球のことを書きましたが、また今回も野球について。
今年の高校野球は大変面白かったです。ホームランのよく出る大味な試合が多かったのが、決勝での投手戦。延長再試合で一気に素晴らしい大会になりました。
早稲田の「ハンカチ王子」こと斎藤投手の端正な顔立ちのお陰でマスコミが騒ぎ、普段あまり野球を見ない人も今回見たという人が私の周りにも沢山いました。(亀田興毅あるいはサッカーワールドカップと同様、マスコミは騒ぎすぎの感はありますが・・・!)
ある日、カーラジオをつけていますと名前は忘れましたが年配の俗に文化人と呼ばれている婦人が高校野球夏の大会について「この暑い中、野球をやる必要がどこにあるの、気が知れない、子どもがかわいそう。春とか秋の気候のよい時にやればよいのに」という発言をしていました。何を言っても自由ではありますが、春には選抜をやっていることを知らないのでしょうか。「暑いときは涼しい部屋で過ごすのが一番」という発言には参りました。クーラーの効いた部屋でばかり仕事をしているおばさんに軽々しくもっともらしい批判めいた発言を公共の電波でしてほしくないものだと腹立たしく思いました。
私の経験上、選手は傍目で気にするほど暑さには参っていません。そして弱い子は最初から野球部に入りません。夏のオリンピックのマラソンの方がもっと過酷と思います。さて、それに対して司会者がそれに迎合するような応答をしたのがもっと納得いきませんでした。
一方、毎日新聞のスポーツ記者が、雨で試合ができなかった時「サッカー、ラグビーは雨の中でも試合をする。野球もやるべし」との内容のコラムを書いていました。雨で濡れるとボール、バットは滑るし、ボールは水を含めば重くなる。滑って投げるボールは危ないし、打った球は止まりゲームにならない。サッカー、ラグビーと一緒に論ずるとはナンセンス。無知としか言いようがない。書く記者も記者だが編集者の認識を疑いました。
おばさんと記者はきっとスポーツなどしたこともなく、子どものスポーツの応援など行ったこともないのでしょう。(イチローがオリックス時代、女性記者の余りに的外れな質問に答えなかったのは有名)
私には二人の息子がいますが、男の子ができたら野球をやらせて応援に行くのを楽しみにしておりましたが、二人ともとうとう野球はせず、私のささやかな夢は実現しませんでした。
その野球も北京大会以降、オリンピックの種目から廃止になりますが、設備、道具にお金がかかり、ルールが難しい競技は全世界での普及は難しく、致し方ないかなと思います。大リーグの黒人選手も年々減少とのこと。選手になるためにお金のかかる野球より、かからないバスケットボールやすぐにお金になる米プロフットボールに移行しているそうです。
当院の職員の中に息子さんが野球をしておられる方が何人かおられるようでユニホームの洗濯や応援その他、経費など大変と言いながら笑顔で話しておられるのを見ていますと、羨ましく思います。確かに野球は道具などお金も掛かりますし時間も取られ大変とは思いますが子どものために一緒に頑張って下さい。きっといい思い出になるでしょう。
目指せ、第二の「ハンカチ王子」、いや大リーガ。 |
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