No,95 平成16年2月18日(水)

■21世紀の新しい病気■   小児科医師 中山 真里子
 春は名のみ? 暦の上では立春を過ぎましたが、まだ風は冷たい日が続いています。でも日は確実に長くなり、陽射しもやわらかく、暖かさが増しています。少しずつ季節は移ろっていて、本格的な春も間近です。

 今年-申年となり2ヶ月近くが経とうとしていますが、子供達をめぐるショッキングな心痛む事件が報道されています。一方、自衛隊のイラク派遣も始まり、一国の政治、経済の情勢がすぐさま世界に影響を与え、ますます世界全体で対応を迫られる時代になりましたが、国や民族の文化、宗教が異なるとなかなか理解し合えないことも多く難しいですね。自衛隊のご家族の気持ちはいかばかりかと察し、無事帰国されることを願うばかりです。

 地球規模での対応が迫られていることとしては、昨シーズン、世界を震え上がらせた、新型肺炎(SARS=サーズ)の陰も薄くなるほどの脅威、ベトナムあたりから始まって、日本は山口県で大量に発生した鳥インフルエンザがヒト-ヒトへと感染すると疑われるような報道がなされています。これがこのまま強い毒性を持った新型インフルエンザとなって流行する危険が高まったら、1918年の「スペイン風邪」の規模(世界で5億人が罹患、4千万人が死亡)を超えるような恐ろしい状況となりかねません。世界が小さくなっているだけに考えただけで身体が凍りつきます。

 今や、世界が一つになって人類の強敵、新しい病気と戦うしかないようです。そんな中で、お金だけを出して顔の見えないような支援ではなしに、わが国が世界の模範となって21世紀の病気と戦うことにおいて大きく貢献してほしいものです。

 人類はみな兄弟、世界は一つの思いを強くしてゆく必要がありそうです。

 ヒト-インフルエンザのほうは暖冬のためか昨シーズンに比べて流行の始まりも遅く規模も小さいようですが、寒暖の差が激しいこの時期、まだまだ油断できません。受験シーズンでもあり、皆様には体調に十分お気をつけになりますように。

 これからはもっと明るい話題がほしいですね。せめて春を待ちましょう。

■習い事がしたいな■  看護師 M・S
 先月、当院恒例の新年会で院長先生の知人にピアノとチェロの演奏を特別にお願いしました。とっても素敵な演奏で感激しました。

 私も子供の頃に少しピアノを習っていましたが、今では弾くことはありません。お友達にフルートを習っている人がいます。いつも羨ましいと思いながら話を聞いています。私も時間があれば何か習い事をしたいなあと思いつつ何をすればいいか思い当たりません。独身の頃には生け花を、4〜5年前には茶道を少し習っていたのですが、なかなか長続きしません。四十の手習いよろしく?40歳を過ぎて子育ても一段落したのでこれからは何か趣味を見つけて自分の時間を持てたらなあと思っています。

 あ と が き
「AERA(アエラ)」(朝日新聞社発行)=1月19日号=に掲載された不妊治療をしている病院[西日本編]に紹介された当院。北陸・中部でも数は少ないようです。費用は病院によってまちまちです。本年から地方自治体がその治療費の一部(10万円位)を負担するという朗報があります。
⇒「AERA(アエラ)」1月19日号(朝日新聞社発行)
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