No,92 平成15年11月20日(木)

■SARSワクチンに期待■  小児科 医師 中山 真里子
 今年は季節がずれているようで11月にしては日中暖かい日も多かったのですが、このところ朝晩は火が恋しくなり秋の深まりを感じます。上空には冬将軍の姿も見え出し冬もそこまでやってきているようで、いよいよカレンダーも残り少なくなりました。

 一日の温度差の多いこの頃、体調を崩されてはいませんか。冬の到来とともにインフルエンザのシーズンがやってきます。いったん終息していたSARS(サーズ)がこの冬再度流行することが懸念され、インフルエンザの流行期と重なり不安が募ります。初期症状は似通っているところもあり、私たち医療側の対応にも細心の注意が必要で頭の痛い問題です。

 SARSの感染体などは分からないことが多いのですが、中国の広東省あたりの風土病的な病気のようです。良い意味での“世界は一つ”ではなく、前回の流行で改めてグローバル化の怖さも印象づけられました。さすが、中国は本家だけあってSARSワクチンの研究が進んでいるようで、最近の新聞によると動物実験から年内に臨床実験に入るという報道がなされています。それでも完成は数年後とのこと、1日も早い実用化が望まれます。一方インフルエンザの方は接種する人も増え、当院でも11月の開始から既に例年より多くの方が受けられました。また、ワクチンもより安全なものが造られるようになり、安心して受けていただけるようになりました。

 そのように、今や病気は予防の時代になりましたが、しかしかって抗生物質の発見でいろいろな感染症を克服できたかに見えたのは大間違いで、病原体もどんどん変化し、新たな敵の出現に対応しなくてはならなくなっています。それに対し人間の方の進化は無理なようで、それどころか文明の進歩で人間の持つ動物的要素は脆弱になっているように思います。病原の克服ではなく、共存してゆく方がいいのかもしれません。

 インフルエンザ症状で10日以内にSARS流行地への渡航歴のある方は、電話連絡してから医療機関で受診されますようにお願いします。

 この冬、インフルエンザやSARSが流行りませんように。皆様くれぐれも健康管理をなさってこの冬を乗り切って下さい。

■回旋異常 -長い陣痛を乗越えて-■  大阪府 片岡 暢子
 平成9年に結婚、当時、子供を育てることに自信と余裕のなかった私に、今年7年目で初めて訪れた妊娠。経過は初期につわりがあったものの出血すること等なく順調でした。里帰り分娩は“中山クリニック”と決め、10ヶ月に入り当院での2回の検診でレントゲン撮影をしていただきました。先生から「回旋異常で産まれるまでに時間がかかります」と指摘され、初産ということもあり、正直、恐怖感を覚えました。10月21日より徐々に弱い痛みが来て眠れず、22日朝、おしるし、その夜11時より10分間隔の陣痛がきました。産まれたのは25日午前0時過ぎ、本当に長い陣痛でした。この苦痛を乗り越えられたのは、当院の皆様の暖かい励ましがあったのと赤ちゃんが元気だったからです。

 産まれてきた我が子を抱かせてもらった時、雅子様のお言葉をお借りすれば、“産まれてくれてありがとう”という気持ちになりました。主人は仕事中のため分娩には立ち会えませんでしたが、“痛みに耐えてよく頑張った、感動した”とメールが届きました。

 余談ですが名前は純一と主人が付けました。今後育児でイライラすることがあった時は、この長い陣痛の苦しさと出産時の感動を思い出し、子供に接していきたいものです。中山クリニックの皆さん、どうもありがとうございました。

回旋異常・・・骨盤の中に入ってくる胎児の頭の向きが悪く、正常に出にくい状況)

お知らせ
1)上の真里子Dr.の文にもありますように当院では11月4日からインフルエンザの予防ワクチンの接種をしております。1人1回2000円、13歳以下は4週間ほど経ってからもう1回接種されるとしっかり抗体が出来るのでよいようです。

2)もし小浜(若狭といってもいいかな)にSARSが流行ったらどうするか。当院でもマニュアルを作りシュミレーションをしようと研究しております。考えるほどに大変であることが分かってきました。

3)当院一般待合室、第37回ミニギャラリーは今月中頃からは成瀬菊夫氏(小浜市国分)の絵手紙風の水彩画です。成瀬氏は60歳の定年退職後から絵を描きはじめられた方で、花が好きだから花の絵が多いということです。
 今年の院内一泊旅行は11月2・3日と22・23日の2班に分かれました。行き先は能登半島の和倉温泉。行きに小浜市の那谷寺に寄りました。別名、岩屋寺といいうだけあって、洞窟のある岩の絶壁がそそり立っていました。

←その岩を背景にたまたまいた6人でパチリ。
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