No,89 平成15年8月18日(月)

■ニワトリを飼う■  総務 松井 正
 当紙77号(平成14年8月20日発行)に“鶏に心を癒す”と題した文を書きましたが、昨年3月から鶏を飼い始めて1年半になりました。その間あったことを書き加えてみます。

 趣味の養鶏でも如何に手間と費用がかかるか、如何に多くのことを知り、学べるかが分かりました。

 烏骨鶏(うこっけい)が、折角巣についても一向にうまく雛を孵(かえ)さないので、去年秋ついに大枚7万円をはたいて小型の孵卵器を買いました。これは38.5℃(親鳥の体温)の温度調整をし、1時間ごとに転卵をさせ、そして一度に18個前後の卵を孵すことができます。そして適度の湿気を与えます。生きた親鳥は1日20時間前後、20日間、卵を抱き続け、1日何回も嘴で転卵し、体から湿気を与えます。この器機はそれらをみなこなします。これを最初に作った人は偉いものです。

 この器機でついにこの1月、初めて12羽のひよこを孵しました。しかしその時、悲しい光景にぶつかりました。12羽のうち烏骨鶏は6羽だったのですが、すぐ死ぬもの、3日ほどは生きていて駄目なもの、そして、動きだしても開脚したままで立てないもの、これが2羽もいました。冬なのでダンボールの下に電気座蒲団を敷いて温めてやり、朝夕、観察しては愛情をもって語りかけたのですが、結局、烏骨鶏で生き残ったのは2羽だけでした。なぜか、理由は簡単です。雄、雌が“きょうだい”だったからです。近親結婚の結果がこんな極端な比率になるとは思いもよりませんでした。

 それから後、小さな鶏小屋、さらに間口4m奥行き2mくらいの大型鶏舎も日曜大工で作り、毎日がにわとり、にわとりでした。生き残った2羽の烏骨鶏をはじめ、他は順調に育ちました。しかしその後、さらに悲しい光景にぶつかるとはその時は思いもよりませんでした。

 私はニワトリを小屋の中でだけなら飼うつもりは元々ありませんでした。外に離してやり、敷地内をコッコ、コッコと遊びまわる姿を見たいからでその長閑な風景を好んだからです。私が口笛を吹くと、はるか彼方から中空1mをまさに“飛んでくる”、これは誠に愛しい動物です。

 ある夕方、烏骨鶏の雄がいないことが分かりました。捜して回ったあげく、2日経って、敷地の中に白い羽が一杯散らかり、血が流れている場所を見つけました。何かの動物にやられたのでした。

 ものの本によると、まず、雄がやられる。何故か、雄が雌を守るために、身を挺して敵と戦うから、とありました。それから、果たせるかな雄が全部いなくなりました。6月で、飼っていた鶏は全部いなくなりました。小屋の中では寝ず、いつも高い樹の枝で寝ていた3羽も、そして4月、別に8千円で飼った五色チャボのつがいも、皆やられました。その間の事を事細かく書けば、きりがありません。

 7月になって“とら挟み”を買ってきました。それでついに憎っきいたちを1匹捕ることができました。とら挟みを2台にしました。とてもあの1匹のいたちが18羽もの愛鶏を食ったとは思えません。もっと仲間がいるはずです。根こそぎいたちを捕らえる事に目下燃えています。動物愛護とか博愛とか、一般論の意味のないことを思い知りました。


■当院に勤めて■  看護師 坂井 千秋
 独身の頃、福井市で、小児科・婦人科の病院に勤務していましたが、外来は1診と2診があり、今、思うと患者さんに申し訳ないくらい、機能別に仕事をしていました。

 こちらに勤めさせてもらい、先生方が患者さんとの関わりをとても大切にされていること、スタッフも診察後のお話の時間を持ち、患者さんとの距離が非常に“密”であることに驚きました。

 妊娠、出産、育児には不安や疑問もたくさんありますから、悩んだり、困ったりした時、気がかりなことを聞いてもらうだけでも、気持ちが落ち着いたりするものですよね。私の場合、4歳の子供が一人いますが、小児科での勤務は大変勉強になりました。

 当院の先生方は、親子の生活背景、お母さん(お父さん)の育児についての考えまでも、診察の中で問われ、理解するようにしておられます。病状のことはもちろん、一番知りたいホームケアのことを具体的に答えておられるのがよく分かります。

 不安なことは解消して帰って頂くようにする、というこだわりは、患者さんに対する最高のお薬だと思っています。

あとがき
 1)当院、一般待合室の壁画に展示しています<ミニギャラリー>は7月から平田祐子さん、久子さん(小浜市生守)、ふたごのパステル画です。童話が浮かんでくるようなメルヘンチックなムードをお楽しみ下さい。
 2)今年も当院多目的ホールでは当院職員のお子様の夏期勉強塾を開きました。(左写真)家では全然勉強をしない子がみんなと一緒なら進んでし、三倍の能率で進む、という現象を見ると、人間はまさに社会的存在であることが分かります。
 3)今年はやはり冷夏でした。18日、梅雨のような小雨が“降りみ、降らずみ”。今夏、カアッと照りつける夏の日差しは一体10日あったでしょうか。十年前の米不足騒動の再来が懸念されます。
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