No,58 平成12年1月16日(火)

■21世紀は学歴より能力重視になるか■  院長 中山 茂樹
 新世紀になり何か期待らしきものを感じてしまいますが、さて、何か変化するのでしょうか。確実なのは20年後の成人の数は113万人余となり、今年の157万人余からは約44万人減となることです。この逆三角形型人口動態では若い労働力はますます減っていきます。

 現在の政局と同じで何かと口はやかましいけれど行動はなかなか見えてこない。この現象が常態化してしまうわけですね。そういう状況になるほどこれからの若者には有言実行型の人が要求され、重宝されるのではないでしょうか。

 口先だけの学歴の高い人よりも、学歴がなくても実際の能力や行動力のある人が伸びて行く時代になるでしょう。40万人余減となるとこれから高校、大学もたくさん減るでしょうし、専門学校もどれだけ生き残れるかと考えてしまいます。

 よく言われる高齢化が進む中で、今たくさん作っている公共施設や広場や公園、レジャーランド等もやがて多くが老人施設となりそうです。

 医学会でも大学病院でも産婦人科や小児科になる医師は異常に減っています。昭和40年頃の2/3くらいだそうです。事実かどうか確かめてはありませんが・・・。そのかわり老人医療への投入は人、物、施設とも大変な増加になっています。この若狭地方を見て頂いてもそのことはすぐお分かりになることだと思います。大病院の中や、風光明媚、人里離れた静かな場所に老人関係の施設がどんどん作られております。それはそれでいいのですが・・・。

 京都大学の医学部や滋賀医科大は関連病院の応援において、産婦人科や小児科関係の科目では人手不足のために思うようにならない状況で、大学の助手のポストも空いてきているようです。その上、大学で十分な修錬を積まないうちに関連病院のサポートに出ていかなければならないのが現状のようです。だからますます産婦人科・小児科のようなハードな診療科目は敬遠されていくでしょう。寂しいことです。

 これを読んで下さる方の中に、それじゃ一つ、自分が或いは自分の息子か娘を医学部に入れて、しかも産婦人科か小児科の医師にしてやろうと思われる方があればこんな嬉しいことはありません。

 私たちが年中ハードな生活をしていますので、本当は人様にお勧めできないのですが、先に述べましたように若者のうちであえて有言実行、他の人の避ける道で奮励努力を惜しまない人が現れて欲しいと思います。新世紀はそんな人の使命感、職業意識が評価される時代になることを念じています。

 もう一言、新世紀はいよいよ環境の浄化、自然の保護に重点を置き、開発だけが文明でないことに皆が気付く世紀となることを念じています。

■子供たちが自分を追い越す■  栄養士 山口 和美
 早いもので当院で働き始めてもう5年になりました。その間に2人だった子供は4人になり、すっかり大家族になりました。お陰で子育て真っ最中で忙しい毎日を送っていますが、仕事と家庭の両立は結構大変で、時々ストレスが溜まってイライラし、子供に当たったりします。その度に母親失格だなーと思い自信を失い落ち込んで悩みます。
 そんな時です、小学校の時担任だった先生から年賀状が届きました。”貴女にとって今が一番辛いときであり、幸せなときです。みんなその道を通って年老いていくのです。子供達が自分を追い越した時、人生最上の喜びが味わえるのです。だから笑顔でしっかり頑張って下さい。”と書かれていました。涙があふれその葉書を手に泣きました。子供は宝、今は辛いけど春の来ない冬はないのです。恩師のこの心のこもったこの葉書は私の一生の宝となりました。又、辛い時にはこれを読んで頑張ります。

★ あ と が き ★  
 当院ミニギャラリーは前回の市内多田高鳥麻紀さんの「パッチワーク」の後、今月からの第26回は滋賀県大津市在住であった故野坂萌氏の日本画です。院長のご母堂様は氏に師事されました。
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