No,57 平成12年12月18日(月)

■お茶はアナログ?■  小児科医師 中山 真里子
 年々、一年が早く過ぎて行くような気がします。お尻を叩かれながら去年の今頃も当紙の原稿を書いていたのがつい昨日のように思い出されます。今年そして今世紀もあとわずか、いよいよ21世紀の幕開けです。ちなみに’今年の漢字’は「金」ということですが皆様にとっては今年はどんな年でしたでしょうか。あるいは今世紀はどんな時代でしたでしょうか。

 携帯電話を持っていても通話以外の機能を全く必要とせず、メールなんでとんでもないというアナログ人間の私はIT革命、コンピューター全盛の時代に取り残されそうです。英語の第2公用語なんかが議論され、インターネットで世界がとても近くなり、グローバル化がますます加速される時代、アナログ人間だからいうわけでもないけど、ちょっと待って!日本の文化、日本語のすばらしさを忘れないで!と叫びたいような気がします。

 その気持ちの続きで、私のささやかな楽しみの「お茶」(茶道)のことについて。お茶はおいしいお菓子と共にお抹茶を頂くことであって、さにあらず、それだけに止まらない総合芸術とさえ言われて、奥が深いのです。例えば、床の間には軸物−豪快な筆使いの禅語や流麗な筆跡の懐紙の和歌(やまとうた)が掛けられています。また荒々しい戦国武将たちをもとりこにした時を超えて鑑賞され、愛玩され、大切に受け継がれた名器(茶器)には銘があり、和歌から採られたり、歌意から付けられていたり、感性の鋭さ、しゃれっ気を感ずる銘の数々があります。

 日本人は本来すばらしい感性を持ち、遊び心のある民族だと思います。それが余りにも忙しく、季節感に乏しい昨今、せっかく祖先から受け継いだ感性を現代人は埋もれさせるか失ってしまいそうです。

 かくいう私も、軸物の字がなかなか読めないし、和歌の世界に通じていないために意味が分からず、情けない思いをしているのですが、高校生が命の次に大切なものは’携帯電話’と言っているのをテレビで見たり、大学生は一講義の間に携帯電話に平均2〜3通のメールを受けていると言うアンケートの結果を新聞で知ったりすると、日本の文化や精神、そして私の愛する’お茶’の心などはデジタル時代の21世紀には無くなりそうで気が気でありません。

 千年以上にもわたり連綿と続く和歌、書、六百年になる茶道など、世界に誇れるすばらしい文化をもっともっと大切にし、さらに次代に伝えられる21世紀でありますように願って止みません。

 みなさまによい年でありますように。


 

■娘は成長する 私もきれいな鏡になろう■ 看護婦 杉本 久美
 小学校の宿題で「買う」の反対は「買わん」。給食費のおつりを持って帰り「祐衣(ゆい)だけやで、学校行ってお金貰えるの、ええやろうー」と喜んでいた娘も早、中学2年生。最近は私の部屋へ来ては部活の事、友達との会話、少しだけ勉強のことなど話します。少しずつですが相手の気持ちも考えて行動しているようで成長したなぁ、と実感しています。
 
 先日も虐待のニュースを見て、「手を加えるだけが虐待やないで、言葉で傷つけるのも十分虐待やー人の命を何や思っているんや、この大人はー」と怒って私の部屋を後にした娘の姿を見て、ホッとした反面、成長していく娘に何かさみしいものを感じた私です。

 自分が疲れていたり、イライラしていた時に子供たちに大声をあげた自分を恥ずかしく思ってしまいます。子は親の鏡と言います。遅すぎるとは思いますが鏡を曇らせないよう雑巾掛けに心がけようと思っています。

お し ら せ
1)当院ミニギャラリー、先月までは三方町の多田キク子さんの油絵でしたが、今月からは第26回「パッチワーク」です。市内多田の高鳥麻紀さんの作品。色々な布を集めて根気の要る手縫いの作業をとくとご覧下さい。

2)正月を飾る当院の門松は「スリーエス(See,Smile,Service)若狭」の製作です。(下の写真)

3)この21日には院内託児室で本格餅つきを行ないます。子供たちは喜んでくれるかな。

☆市内加斗に、知的障害者育成会の福祉工場「スリーエス若狭」(事務所)があります。隣の「クリエートプラザ若狭」で基礎訓練(能力に応じた職業訓練)を終えた方を雇用する場です。主として清掃、農業、紙箱造りなどをされております。この10月から上中にも福祉工場ができました。
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