10月に入ってからも日中汗ばむ陽気に驚きましたが朝晩は涼しくなり、夜の月の美しさに秋を感じる今日この頃です。
今世紀最後のシドニー五輪は女性選手の活躍が目立ち日本中にさわやかな感動を残してくれました。以前のような悲壮感がなくなり、プレッシャーをものともせず、むしろ、競技を楽しむといった笑顔ばかり。そこに至るまでには血のにじむような努力、厳しい練習があった筈なのにそんなことを全く感じさせない姿に敬意を覚えます。イメージトレーニング、リラックスなどにより競技でナンバーワンを目指す時、それは
Only one(オンリーワン)=この世に唯一人の自分の証、を目指すことでもあり、その結果自分の能力を最大限に引き出せるのではないか、と思い、それは日常の私たちの生き方にも取り入れられたらいいのにと思います。
さて、出生率の低下が叫ばれて久しくなりますが一方で乳幼児虐待での死亡のニュースも増え、胸が痛みます。夫婦10組に1組は不妊に悩んでいると言われているのに、折角授かった生命を奪う人がいるなんて神様はなんて不公平なのでしょうと思わずにいられません。今の人は“子供は天から授かるもの”から“自分で造るもの”に意識が変わり、何でも自分(親)の思い通りになるという勘違いをし始めたのでしょうか。経済的な理由によるものは昔もあったでしょうが、最近は子供が少なく閉塞した養育環境も関係しているのではないかと思います。
子供は生まれたときから個性を持った一個の人間なのに平均像を記述した育児書に書いてある通りでないと不安になったりするお母さんがいらっしゃるようです。しかし私だって、もし、仕事をせずずっと子供と二人っきりで家にこもっていたら子供に振り回され、時間だけが過ぎても家の中は散らかったまま、何もできないまま空しく一日が終わる。それなのにまた子供が泣く、言うことを聞かないといった状況が続けば子供の虐待につながるかもしれないな、とそんな親の心理状態に思い当たることもあります。
21世紀を担う子供たち誰もが心身共に健やかで、Only
one として生きて行けるよう願うばかりです。 |
|