No,51 平成12年6月20日(火)

■医療と環境の変化■  院長 中山 茂樹
 梅雨の谷間にからっと晴れた日があると、何故かホットします。

 食中毒は年中のものですが、特に今時はそれが増える季節です。生ものは早く食べてしまいましょう。

 私事、1977年に医学部を卒業して以来20数年。医学の進歩は目覚ましく1979年に体外受精児が世界で初めて誕生しましたが、今では、日本だけでも年間3千から5千人の体外受精による赤ちゃんが産まれています。余りにも変化が大きく、どうしてこのような数になったのか驚くばかりです。中絶の数は減らないのに体外受精の数は増えています。

 世の中、欲しくてもできない人と、欲しくないのにできる人といった不均衡がどうしてもあるのですね。これももしかすると環境ホルモンのいたずずらなのでしょうか、不妊症の数も着実に増えています。

 私の卒業の頃、子宮内幕症は40歳以上の病気であると習いました。今では20歳前後の方にも発症しています、何故か。男の場合、精子数も殆んどが正常でまれにゼロ、と言った判定だったのが、今や正常領域のほうが減り、異状の境界のほうが増えています、何故か。やはり、飽食の時代の食べ物の影響なのか、環境の大きな変化なのでしょうか。

 私事、今年47歳、卒業後丸23年を過ぎた今、病気の変化に驚くのではなくていよいよそれを理解し、それに対応していかねばなりません。そのためにさらに勉強していきたいと思っています。病気の変化といっても、その質には変わりなく、その量が変わってきただけなのです。機器に頼り過ぎず、自分の目で、肌で診断していかなくてはならないと思っています。

■胸が熱くなった本■  看護婦 高橋 由美
 今回は私の愛読書について書いてみます。

 まだ私が看護学生の頃、初めて受け持った患者さんから実習最後の日に一冊の本を額を頂きました。その額には以下のような文章が書いてありました。“あなたがそこに ただいるだけで その場の空気が あかるくなる/あなたがそこに ただいるだで みんなのこころが やすらぐ/そんなあなたに わたしもなりたい”

 ご存じの方も多いと思われますが 相田みつを氏の本「一生感動一生青春」の中の一節でした。これを読んだ時、何とも言えず胸が熱くなったのを今でも思い出します。そして患者さんからの手紙には“そう思ってもらえるような看護婦さんになって下さい。”とも書いてありました。

 あれから何年も経ちますがまだまだそんな人には程遠いのですけれど、あの時の新鮮な気持ちだけは忘れずにいようと思っています。患者さんからの贈り物は今でも私の大切な宝物であり、私を 相田みを氏の世界へ導いてくれたきっかけでした。

 もし興味があれば一度読んでみて下さい。なんだか心がほんわかしてくる本です。
編集者註:
 相田みつを氏の著作には上記の「一生感動一生青春」の他、「にんげんだもの」「しあわせはいつも」(いずれも[文化出版局]発行)や「育てたように子は育つ」−この書は当紙49号で真里子Dr.も文の中で引用されていた書です−(これは[小学舘]発行)などがあります。

あ と が き
1)今までは、当院でお産をされる予定の方やお産をされた方々には、それに合ったエアロビクス(マタニティビクス及びアフタービクス)を提供してきました。
 これからは、更年期を迎えたから、あるいは運動不足だけれど一人ではなかなかできないから、皆と一緒に運動してみたい方のために、年齢は問わず、どなたにでもエアロビクスを提供することにしました。
 7月から始める予定です。毎週金曜日13:00から1時間。詳しくは事務窓口か看護婦にお尋ね下さい。「ご案内」のリーフレットをお渡しします。

2)当院総合待合いのミニギャラリーは6月からは第22回「書」で平田春卿(本名卿子〈のりこ〉)さん−小浜市千種− の作品です。扁額に郷土の歌人山川登美子の短歌及び松下幸之助の訓言が書かれています。書の持つ優しさ、柔らかさをごゆっくりご鑑賞下さい。
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