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No,47 平成12年2月16日(水)
■体調に合わせた服装を■ 小児科・内科 医師 中山 真里子
暖冬とはいえ何度かまとまった雪が降り、やはり北陸地方だったと実感しました。
さて、インフルエンザが流行しています。(流行に敏感なのか私はすでに洗礼を受けました。)皆様はいかがですか。
“朝から何となくだるそうにしていたのだけれどご学校で熱が出てきました”とお母さんに連れられて来たA子ちゃん。スカートからのぞく膝のあたりを思わず“寒そう”と触ってしまいました。
ズボンをはいている友達が多かった中、タイツに毛糸のパンツをはいて、意地でスカートをはいていた私の小学生時代を思い出しました。すき間風の入いる木造校舎に石炭ストーブ(そういえばストーブ当番があったけ)の時代に較べれば、今は地球温暖化もあってずいぶん暖かくなったせいか、最近タイツをはいている小中高生を見かけなくなりました。
私ならたちまち風邪を引いてしまいそうな格好で町を歩く。新陳代謝の盛んな年代、若いエネルギーは寒さなど平気と言ったところなのでしょうか。でもちょっと待って!体調の悪い時もいつもと同じ様に、皆と同じ格好をしている姿に返って不自然さを感じるのは私だけでしょうか。(皆と同じでないといじめにあうのかな)。でも、やはり個を大事にする時代だのに皆と違う格好が出来ないのは時代に逆行する均一主義の感じがします。(学校側にそんなところがあるのかな)
異なることをする勇気、そして異なることを認め、受け入れる柔軟さ、寛容さをこそ小さいうちから教えるべきではないかな、と思ったりします。そのことが個を尊重することにつながり、大きくなるにつれ成熟した人間関係をもてる人になれるのではないか、と考えたりしました。
そんなことを思い考えながら、“暖かくして休んでね。”と言ってAちゃんを送りました。あとで、やはり“寒いときは分厚いタイツをはいたほうがいいのよ”と言えばよかったのかな、と迷ったものでした。
■ミルクの味■ 明治乳業 栄養士 I・H
立春を過ぎたのにまだまだ寒い日が続きます。
私は当院で毎週2回、調乳指導をさせて頂いております。
内容は主にミルクの作り方ですが、「おっぱい」のためのお食事作りについてや栄養面についての相談を受けたり、ご説明もさせて頂いています。
ある日、お話の途中で、初産のお母さんが「ミルクってどんな味がするの? 飲ませて」とおっしゃいました。早速その場におられた3人のお母さん方に飲んでもらいましたところ、「あっ、思ったより甘くない」とか「ミルクってもっと甘いものと思っていた。」とかの感想がでました。その中の1人、経産のお母さんだけが、「自分のおっぱいも飲んでみたことあるよ、このミルクとよく似た味よ。」とおっしゃて下さり、なごやかな雰囲気になり、「足りない時は絶対この“ほほえみ”を使う。」と言ううれしいお言葉をいただきました。
当院へは市内はもとより、市外、県外から多くの方々が中山先生を頼ってご出産に来られますが、私がお話をさせて頂いている時、よく「次の子もぜひここで生みたい」という言葉を耳にします。そのように信頼の厚い産院にお世話になっていることや、経産の方が私のことを覚えていて下さった時などは本当に嬉しく思えて、この仕事を続けていてよかったと喜んでおります。
私の子供はもう7歳と5歳、あのミルクを与えて いた頃が 懐しく、 いまだに 子離れができていません。
あ と が き
1)前号(No,46)で、昨年、結婚された当院の女性は4名と書きましたが、編集者の思い違いで、何と5名でした!
誰を忘れていたのかと叱られましたが、それを言うともっと叱られます。単なる数字の間違いでした。謹んで訂正してお詫びします。
2)これも前号で書きました増築(今は「新館」と呼び、「本館」と区別しています)部分の託児室(写真右)の事、畳7畳の間が安静室で、病気の子を寝かせる、8畳程の乳幼児室は1歳未満の子をお守して、20畳くらいの保育室は皆の遊び場と言う具合に3室あります。
これで、未就学のお子様をお持ちのお母様は大安心です。病気の時はすぐ診察して貰えるし、正職員もパートも一切区別なく勤務中は託児出来ます。
働く女性を大切にする事と共に、これで安心して子供が産めるとなれば、日本の少子化対策に貢献できると、自負している次第です。
3)今年は当地は雪の当たり年のようです。先月27日と今月は15〜17日、記録的な積雪でした。雪道には十分お気をつけて下さい。