No,39 平成11年6月15日(火)

■子連れ女の困難さ マニラでの生活■
非常勤医師(産婦人科) 宮川 桂子
 宮川先生には当紙17、18、23〜26、30、32号と度々執筆頂き、イギリスやケニアでの生活の一端を知ることができましたが、今回はフィリピンはマニラでの生活を生々しくご報告頂きました。
 マニラでの新しい職場における、新しい仕事への。期待感は意外な点でいきなりつまづいてしまいました。仕事の内容そのものよりも、先ず、生活環境を整える事がこれほど大変だとは思いませんでした。

 海外生活は初めてではなく、イギリス、ケニアなどで過ごしたことがあります。しかし、その時には思いもよらなかったような困難がマニラでは起きました。

 先ず、住宅としては一軒家か、または日本で言うアパートかマンションにあたるコンドミニアムと言うのがマニラでは一般的です。外国人の家族がそれなりの場所に住むとすると、月額最低1000ドル(12万円)、多くが2000ドル以上のものになります。それ自体は物件の内容を見てもそれ相当のものと思われるのですが、問題は殆どの場合、1年分の家賃の前払いを要求されるという事です。これには驚きました。企業や組織に属している人は住居費はそこから出るから問題はない訳ですが、私はそんなお金を持って来てないし、短期職員では国連からお金を貸してもくれない、とのこと。そんなこと誰も説明してくれなかったから、どうしてくれるのよ、と怒りを職場にぶっつけても、決まりだから、の一点張り。

 しかも、私は子供を連れている、というので住居に関してはかなり厳しい条件が要り、住居選びも難航しました。二、三日も見て廻れば決まる、と思ったのは全くの甘い考えでした。条件というのは子供は昼間外でも遊んだりしますから、どこでもいいという訳にはいかず、安全面に気を使うと繁華街も困るし、地元民ばかりの中というのも差別ではなく、外国人として目立ては困るのです。それに子供が通う日本人学校のスクールバスが来てくれる近くでないといけません。これが意外と難しく、バスは8台ほどあっても全て、マニラでも最も住居費の高いマカティ市の住宅街にしか来てくれません。

 結局、決めるのに3週間かかってしましました。

■今日もがんばろう■  事務 二宮 聡子
 私が初めて当院の受付に立った日から4ケ月半が過ぎました。

 仕事を始めた頃の1月、2月は風邪が大流行していた時期でインフルエンザも全国で猛威を振るっていました。そう言う状況でしたが、スタッフの方々は大変忙しい中、どうしたらいいのか分からず、オ ロオロしていた私に嫌な顔ひとつせず、丁寧に仕事を教えて下さり、とても嬉しく思いました。そして 事務の仕事もすごく大変なんだと分かりました。覚えることは山のようにあり、常に自分は今何を一番にすべきかを判断しなければならないし、患者さんとの接し方など勉強するべきことも多く、正直な所“この仕事、私には向いてないかも”と思ったこともありましたが、一晩眠って朝起きたら「今日も頑張ろう」と思える(単純な?)性格であることと、やはりスタッフの方々に支えて頂けたので、今日までやって来られたのだと思います。

 私はまだまだ未熟者ですが患者さんはそれを知る由もなく、いろいろなことを聞いてこられます。新人だからという甘い考えは捨て、患者さんからもスタッフの方々からも信頼されるよう努力し、そして誇りをもってこの仕事ができたらと思っています。

 どうかみなさま二宮をよろしく。

お 知 ら せ 
1)当院ミニギャラリーでは、この4、5月は長谷征祐さん(上中町下タ中在住)の写真と色紙を展示しておりましたが、6月からは縁あって故・福多貞子さん(石川県小松市の人、28年前、夫を亡くして以来「ちぎり絵」に精進、400点を遺しこの1月他界された)の遺作展を行なっています。福多さんの娘さんは小松市の市会議員木村厚子さん。

2)6月1日、今富小学校の2年女子10名が当院を見学しました。主に新生児室では生れたばかりの赤ちゃんがずらりと並んでいるのに眼をみはり、当院の託児室では幼児たちと遊んで楽しみました。
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