No,9 平成8年12月10日( 火 )
■開院1年のお礼■ 院長 中山 茂樹
はや一年、雪も早々と降り、西王母という椿の愛らしいピンクの花にほのかな暖かみを感じます。
今年は医療問題、医療行政に話題が多くありましたが来年もまだまだ続きそうで目が離せません。医は仁術というのは個人的なものなのでしょうか。もう死語なのでしょうか。
さて、今、院内に母の絵を展示していますが母が先日個展を開いたのに見に行けず、見せてと頼んだらわざわざ持ってきてくれた結果なのです。卒業して20年、両親に孝行らしいこともした覚えなく、この歳でまだ心配ばかりかけている私です。この紙面を借りてありがとうと、病気などにならないで下さいという気持ちを伝えたいと思います。
医師になって反省反省の日々ですが、反省こそ進歩の第1歩と考え、未熟の私ですがこれからも患者さんのニーズに応えられるよう、当院スタッフと一丸となり努力し、皆様方の叱咤激励によりさらに発展して行きたい思います。この1年ありがとうございました。これからも宜しくお願い申し上げます。
■看護婦であることを一瞬忘れて■ 看護婦 K・U
急に冬景色になり、朝起きるのがすごくつらい季節になりました。当院も開院して2回目の冬を迎えようとしています。
私が当院の小児科で働き始めてからもう9ケ月になり、やっと慣れたかなあと思った頃に病棟勤務に変わり、出産の場に立ち会うようになってから、自分が看護婦であることを一瞬忘れ、感動することがしばしばです。母は強いはずだなあと再確認しています。お母さんだけじゃなく、赤ちゃんも力強く泣き、おっぱいを飲み“これからこの世界で生きていくんだ”という生命を感じさせてくれます。
そんなお母さんや赤ちゃんに快適な入院生活を送って頂けるよう、又、外来の患者さんにも気持ちよく診察を受けて頂けるような看護ができる看護婦になる努力をしていこうと思っています。
■こどもの笑顔は魔法の力■ 事務 K・M
2年前、ビルの中でスタートしたばかりの中山クリニックと出会った日から患者さんのお子さんをただただ「可愛いな」と思っていた私も去年の秋、母親になりました。
育ててみると想像以上に大変!アトピー皮膚炎という立派な?病名も頂き、親子ともにつらい食事制限をした日々もありました。それからは病院に来られるアトピーのお子さんをお持ちのお母さんの気持ちや大変さが分かるようになり、いつも「お母さん頑張って」と心の中でつぶやいていました。でも、どんなに大変でも子どもの笑顔には回りを幸せにしてくれる魔法の力があります。
私は都会でボランティアをしていた3年の間に様々な障害を持った方々とふれあい、沢山の魔法を体験し、感動しました。その頃に出逢った詩、
「しあわせのかくしあじ」 (作者は重度障害の女性)
からいお塩は おいしいおしるこのかくしあじ
からい苦しみ、悲しみ、そして別れ
みーんな しあわせのかくしあじ
ひとふり ふたふり ほら!
しあわせが とってもおいしくなったでしょ・・・
ご自分やお子さんのご病気で悩まれている今が、いつかみなさんの「しあわせのかくしあじ」になりますことをお祈りしています。
この院内報にふさわしい患者さんからのご投稿をお待ちしてます。200〜250字くらい。看護婦か受付けにお渡し下さい。
中山クリニック ミニギャラリー 情報
10・11月の吉田 正喜氏の能画のあとは当院の中山茂樹院長のご母堂、中山昭子女史の日本画を展示しています。あちこちの美術展で入選、入賞を果たされた秀作をじっくりご鑑賞下さい。