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小児科
(小児科・内科の質問につきましてはドクターが多忙のため現在は受け付けておりません。)
Q167. 昨日、読売新聞で気になる記事を見つけたのですが・・・
記事によると、米国で薬の許認可を行なう食品医薬品局の小児医療機関に関する諮問委員会は、今年10月、せきどめ鼻水止めなどの風邪薬は、6歳未満の小児には使用すべきではないと勧告し波紋を呼んでいる。子供への効果が確認されてないうえ、まれに重い副作用が起きると言う理由からだ。薬害を監視する医療ビジランスセンター理事長の医師は、日本の風邪薬にも米国と同様の成分が使われており、小児への効果の裏づけがなく、副作用の恐れがある事情は同じだと指摘する。医療機関でも、風邪の子供に、せき、鼻水止めの薬が処方されるが効果ははっきりしない。医師が処方する風邪薬は、成分が市販薬の1.5倍から2倍多く含まれ、副作用の危険がより大きい。市販薬、処方薬とも、6歳未満は使用禁止にすべきだといっている。
と、あったのですが、家には4歳と2歳の子供がいて、下の子は喘息でオノンとスピロペントを、飲み続けているし、二人とも、風邪をひきやすくて、年間を通しても、ほとんど毎日、医者で処方された風邪薬を服用しています。抗生剤が処方されて長期に飲み続けたり、抗生剤の点滴を受けたりもしています。 薬を服用していても、長引いて肺炎になったり、効果があるのかどうかわからないのですが・・・・。小さい子供には、薬の服用は避けたほうがいいのですか?もし、薬を服用せずに風邪を治す場合、効果のあるような食べ物とか、何かありますか?
32歳・女性
喘息は落ち着いていらっしゃるのですか?
咳・鼻などの上気道の症状、嘔吐・下痢などの胃腸症状等々、そもそも“風邪”といっても症状はいろいろです。
下のお子さんは喘息とのことですから、咳・鼻は風邪ではなくてもよく出る症状かと思います。上のお子さんも喘息と診断されていなくても兄弟なので、やはり咳・鼻は出やすい体質ではないでしょうか。
いわゆる風邪は殆どウイルスが原因ですから特効薬はなく抗生物質は効果がなく(抗生物質は細菌感染に対して効果がある)、対症療法が中心となります。肺炎も細菌性のものばかりではなく、ウイルス性のものもあります。その時々にきちんと診断を受け、治療を受けられるのがよいと思います。
咳は痰を出そうとして反射的にでるものなので、その反射を抑える中枢性の鎮咳剤(記事はこの薬剤のことではないでしょうか)はよくないかと思います。個人的には処方していません。
喘息の場合は、気管支拡張剤や去痰剤で痰が切れやすくなり咳も落ち着いてきます。
基に病気がなく、体力がある場合は“風邪”は自然治癒力で自分で治す事が出来ます。処方するお薬は症状をやわらげるのには役に立ちますが、やはり自分のもっている免疫力がものを言います。野菜嫌いなお子さんは、やはり風邪をひきやすく長引いたりひどくなったりしやすいようです。普段から体力をつけバランスの摂れた食事、とくに緑黄色野菜を十分に摂られる事をお勧めします。
喘息はその症状によって使用するお薬に多少の違いはありますが、発作を起こさないように普段からコントロールする事が大事です。慢性の気道の炎症ですから長期にわたり治療が必要となります。お子さんの喘息に合わせたお薬は引き続き服用し、良いコントロールの状態を続けて下さいね。

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