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婦人科
Q49.現在高校2年の女子です。今、保健の授業で青春〜家族計画までの研究発表を行なっており、私の班では人工中絶のテーマを受け持っています。しかし、いくら教科書や図書館の本を読んでもいまいちしっくりこず、皆に伝えたい事がストレートに伝わらないと思い、先生の今までの経験・人工中絶の方法・その後の体への影響・問題点・これから大人になっていく私達に伝えたい事等、何でもいいので連絡をいただければと思います。よろしくお願いします。 16歳・女性
少し重いテーマだとお考えのようですが、現実的なものなので、難しく考えないで取り組んで頂ければいいと思います。
まず、私の考え方は、妊娠したら産む、産めないのならしっかり避妊するのが
原則と考えています。でありますので、妊娠というものをしっかり理解して頂いて、
次に産もうと考えていたのに産めなくなったとか、不慮の事故のような場合に初めて人工妊娠中絶がくるものと思います。快楽の結果の安易な妊娠は誰にとっても意味がないように思います。
人工妊娠中絶における女性側の精神的・肉体的ダメージは随分あります。
具体的に言いますと、妊娠を中断することにより生命を抹殺したという罪悪感、将来子供を産めるか、また、パートナーの間にしこりを残すんじゃないかという不安感、また、同時に中絶後、極めて強い生理痛様症状が30〜120分くらい続き、苦痛に耐えなくてはなりません。そして妊娠というホルモン的状態が突然消失するホルモンバランスの乱れなどが起こり、妊娠中絶後うつ状態になったり、楽しいはずの学生生活が一挙に暗い苦しいものになってしまったりと、決して安易な中絶はよくありません。
□人目の赤ちゃんを妊娠した妊婦さんで、□人目だし、中絶をしようと考えられ、手術台まで上がられましたが泣いて泣いてしておられたので「手術はもう少し先でもよいから心のケアをしましょう。ご夫婦でよく話し合って納得された結果を出して下さい。1人産むのと1人中絶するのでは、その後の人生観に大きな影響がありますから」とアドバイスをして待ったをかけたところ、ご夫婦の話し合いの結果産もうと考えられたというケースもありました。
基本的にはパートナーと妊娠するなら産む、産めないのなら避妊するとの考えをしっかり持っていただければいいと思います。
人工中絶の方法は、全国共通ですが、麻酔がさめた後、ようするに痛いとだけお答えしておきましょう。

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